about
理念
理想の塩は「海と人の架け橋」
海水に含まれるミネラルは90種類程あるといわれています。「血潮」という言葉からもわかるように、そのバランスは人体のミネラルバランスと似通っています。
現代では食生活が豊かになったにも関わらず、ミネラル不足が顕著であり、そのバランスもとれていない食生活となっているケースが多く見られます。しかもミネラルはとても微量なものが多く、中には人体に1億分の1g、1千万分の1gといった量しか存在しないものもあります。そのため、不足している微粒ミネラルを確認する方法も、不足分をサプリメント等で摂取する方法もないのが現状です。
海をそのまま「損なわず、壊さず」ゆっくりと濃縮した塩は、ミネラルのバランスが海水と似通っています。
田野屋紫蘭では「海と人の架け橋になる塩」「素材の味を最大限に際立たせる塩」を目指しています。市販で販売しているものは最も自信のある代表作です。
海水の取水
- 高知県安田町唐浜より取水
- 生命活動が活発な満潮時に海水を組むことで、珪藻類や魚貝の卵等の栄養も取り込み、塩の味に深みを出します。
近くにはアユの品評会で全国グランプリを受賞するほどの清流安田川が流れ込んでいます。人口が少なく川にはダムもないため、良質なコケが育ち、アユを始めとした川魚がはぐくまれています。
川を通じて山のミネラルや有機物が海へ多く流れ込むために、生態系が多様で全国有数の豊かな海です。
結晶ハウスの箱へ海水を入れる
- 季節や天気、日の当たる時間帯、結晶ハウスの気温・湿度、海水の温度等を見極めながら、箱の状態に応じて海水を毎日つぎ足していきます。
結晶ハウスは非常に繊細な環境で、箱の位置による水温の違いや、空気の揺らぎや職人の機嫌、夫婦仲も塩にすべて現れてしまいます。
365日毎日育てる
- 365日1時間から2時間に一度塩を混ぜていきます。夏場では結晶ハウスの室温は70度にも達するため、灼熱の作業環境です。
- 夏場でも3ヶ月、冬では6ヶ月と時間をかけ、ミネラルを「壊さず、損なわず」ゆっくりと結晶化します。結晶箱は216箱あり、その一つ一つ全ての箱に塩たちの世界があり、塩たちの個性があります。
- 完全天日塩製法は、塩づくりの中でも最も手間と時間がかかります。また、3年間の修行で培ったオリジナルの技術も組み入れています。他にも、私たちが求める品質を追求した結果「海水から塩の結晶化まで」、一貫して結晶ハウスの屋内で作る方法を選びました。
- こうすることで、「塩の味や、結晶の形や大きさ、ミネラルの含有量」をコントロールしています。さらに手間と時間がかかりますが、理想とする塩を作ることができるようになりました。
手間がかからない塩たちもいれば、数時間毎に機嫌を損ねて暴れたり、急に調子を崩してしまう塩たちもいます。そのため、片時も目を離さず手塩にかけて大事に塩を育ています。
採塩、塩の種類
- 適度な濃度になったところで、「塩」と「にがり」を脱水、分離していきます。脱水時間は塩の味にとても影響するため、出したい味によって厳密に管理していきます。
- 田野屋紫蘭の「にがり」は完全に透明で透き通っているのが特徴です。
- 「にがり」については、いろいろな料理に利用できます。 豆腐作りでも海水から作った「にがり」を使うものは希少なものとなります。お肉料理では、にがりの主成分のマグネシウムが肉質をやわらかくしてくれます。他にも お吸い物、カレーやシチュー、煮物などの料理に数滴たらすと素材に深みを与えます。
作り分けるのは「甘い塩」「苦みのきいた塩」「酸っぱい塩」「ピラミッド型の塩」「結晶の綺麗な塩」「つららの塩」「丸形の塩」「立方体の塩」、「たくさん混ぜないと出来ない手のかかる塩」「伸び伸びとした自由な塩」「足音ほどの振動にも弱い繊細な塩」「特殊なミネラルバランスで出来る風変わりな塩」「雨上がりに出来る少し悪ぶった塩」「夜にこっそり出来る人見知りな塩」等、様々です。
検品 出荷
- 検品や袋詰め作業を行います。
- 私たちの納得のいく塩だけを商品化していきます。